インドのこどもたちの思い出
今日,NHKで新垣勉氏の出演する番組を見,懐かしい思いでその歌声を聞いた。新垣氏は生後すぐに助産婦のミスで失明,父母の離婚,育ての親の祖母との死別,自殺未遂を経て,讃美歌との出会い,牧師との出会い,ボイストレーナーの師との出会いを経験,歌うことに生きる意味を見いだし,人々を励ますメッセージを送り続けるテノール歌手である。何度か直接その歌声を聞く。
私の場合,生きる意味を見いだした経験は何だろうか。いろいろなことの積み重ねであって劇的なものではないかもしれないけれど,あえて一つ選ぶとすればインドの鉄道の車中で3人のこどもたちと出会ったことだろう。もう何を話したか,記憶もかすかになってきたけれど,インドの将来のことや日本の折り紙の紹介をしたりして楽しい車中の時間を過ごしたこと,少女の髪を隠すベールが話に熱が入るにつれて次第に落ちていったこと,このことは抑圧されている女性たちの解放や大人としての成長を象徴しているようで,忘れられない印象的な出来事である。
この思い出についてはいつかまたきちんと書き残しておきたい。