2011/10/12会計情報論質問一覧

大同大学2011年度後期開講会計情報論(第2回目) 質問と回答一覧

講評

本年度第2回目の講義。価格(市場原理)や棚卸などといった、会計の話をする上で関わりがあり、かつ、身近かつ内容がよく知られていない概念の紹介と、貸借対照表、損益計算書の構造の紹介をした。

例年、実地棚卸や帳簿棚卸の区別はつくが、なぜ両方必要かという疑問を抱く学生が多い。効率と正確さを両方追い求めることが必要等前提で、場面場面に応じてどちらか片方が優先されるということを説明するが、ひとつの視点にこだわる学生が多い。理系の学校故?。今年は、私の発音が悪かったのか、実施棚卸と誤記した学生が2名いた。

また、「人」が会計上の資産ではないということを紹介するのも例年のことだが、これについての質問も多かった(なぜそうではないかは、考えて欲しいので講義中では説明しない)。

「人」が一般的な概念で言う会社の「資産」にあたることは間違いがない。しかしここで紹介しているのは会計上の資産である(このことも、毎年、講義の中で説明している)。会計上の資産は会社が自由に処分できる、つまり所有するモノ(有形か無形かを問わず)である。労働者や経営者は会社と労働契約や経営の委託契約を交わした間柄であり、契約内容にしばられ(法律などで定められたきつい制約が適用される場合はそちら優先)、自由に処分できるものではない。それ故、「人」は会計上は資産扱いはされない。