登山延期

長年の懸案だったベスビオ火山登山,行動がやる気を引き出すという思いもあって,出かけてみることにした。イタリアのバスに乗るのは近所のお店であらかじめ切符を買うことから始まる。ということは,店が開いていなければ切符は買えない。ちょいと不便ではあるが,まぁ郷にいっては郷に従えといったところか。

ところが...出発して30分ほどバスに揺られてふと確かめてみると現金の持ち合わせがほとんど無い(3万リラ,1500円くらい)。なんとか経由地のエルコラーノまでは往復できるが,14:00以降はベスビオからの帰りのバスが無くなり,タクシーを使わなければならないとの情報があり,危険を避けてエルコラーノの遺跡のみ見学することにした。

エルコラーノはポンペイと同様,ベスビオ火山の噴火で火山灰に埋まってしまった街で,当時は避暑地のような役割を果たしていたらしい。海岸線近くに位置し,当時は海が眺められたようである。遺跡のすぐ脇は一般住宅で,現代と古代が同居する不思議な空間配置である。